地震はいつ襲って来るかわかりません。いざというときにあわてず行動できるよう、日頃から心構えをしておきましょう。
また、家族でも地震への対応について話し合い、それぞれの役割分担を確認しておきましょう。
地域や住んでいる建物によって地震による揺れの強さが違うことを知っておきましょう。
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マグニチュードは地震そのもののエネルギーの大きさのこと。震度はそれぞれの場所のゆれ方の度合いのことです。
マグニチュードと震度の関係は、電球と明るさの関係にたとえられます。電球そのものの明るさをあらわすのがマグニチュードで、震度はまわりの明るさです。同じ電球の光でも、電球からの距離によって明るさはかわります。
このようにマグニチュードの値が同じであっても、震源が遠ければ震度は小さく、震源が近ければ震度は大きくなります。
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| 震度 | 被害状況など |
|---|---|
| 0 | 人はゆれを感じない |
| 1 | 屋内にいる人の一部がわずかな揺れを感じる |
| 2 | 屋内にいる人の多くが揺れを感じ、蛍光灯などのつりさげものがわずかにゆれる |
| 3 | 屋内にいる人の多くが揺れを感じ、屋外では電線が少しゆれる |
| 4 | 電線が大きく揺れ、歩いていてもゆれを感じ、恐怖感をおぼえる人もいる |
| 5弱 | 屋内ではつりさげものが激しくゆれ、屋外でも電柱が揺れるのがわかる |
| 5強 | 棚の食器や本が落ち、墓石は倒され、多くの人が行動に支障を感じる |
| 6弱 | 立っていることが困難となり、耐震性の低い木造住宅では倒壊するものも出てくる |
| 6強 | 立っていることが出来ず、壁や柱の多くが破壊され、倒壊する建物もある |
| 7 | 家具が大きく移動し、耐震性の高い建物でも大きく破壊するものがある |
※気象庁「震度階級関連解説表」から抜粋 気象庁ホームページ:地震について⇒
阪神・淡路大震災(平成7年発生)では、ほとんどの家具が倒れ、たんすなどの下敷きになる被害が出ました。
また、マンション等の高層ビルでは、「長周期振動」の影響により、室内の家具などが転倒します。家族がケガをしないために家の中の安全を確認しておきましょう。
| チェック項目 |
| 項目 1 | 家具は固定器具等で固定しているか。 |
|---|---|
| 項目 2 | 食器棚や本棚の中身は飛び出さないようにしているか。 |
| 項目 3 | 高い場所にある荷物は落ちないようにしているか。 |
| 項目 4 | 寝る場所に倒れやすい家具は置いていないか。 |
| 項目 5 | テレビなどの電化製品は倒れないようにしているか。 |
| 項目 6 | 窓ガラス等の飛散防止対策はしているか。 |
| 項目 7 | 部屋の中は、整理整頓しているか。 |
地震の時に家族が慌てず行動できるよう、日頃から話し合い、情報を共有しておきましょう。
| 話し合いの項目 |
| 避難所 | 自宅や勤務先の一時集合場所、避難場所、避難所を事前に確認し、家族が離れ離れになった際の集合場所を決めておきましょう。 |
|---|---|
| 避難方法 |
高齢者や子どものいる家庭では、ふだんから避難方法や経路等を具体的に話し合い、一度歩いておきましょう。 |
| 連絡方法 |
災害時は、被災地への電話が増え、つながりにくくなります。 単身者の方は、家族、親戚、友人などに知らせることができるようにしましょう。 |
被災地では、連絡手段が限られていますので、公衆電話等から利用できるNTTの「災害伝言ダイヤル171」や携帯電話の「災害用伝言板」などのサービスがあるので活用方法を知っておきましょう。

避難所に避難するためには、まず自宅から安全に脱出する必要があるので、事前に自宅の避難経路を考えておきましょう。
| チェック項目 |
| 地震により、玄関が開かないなどが考えられるので、自宅から外への避難経路は複数のルートを考えておきましょう。 |
| 脱出通路に障害になるものを置かないようにしましょう。 |
| 就寝時に地震が起こることもあるので枕元には懐中電灯、スリッパなどを用意しておきましょう。 |
| 2階などからの脱出用に避難はしごを用意しておきましょう。 |
災害時、円滑に避難するために自宅から避難所までのルートを事前に確認しておきましょう。
| チェック項目 |
| 地震時は、自宅から避難所までの道のりは、普段と違い通行できない場合もあることを知っておきましょう。 |
| 実際に歩いてみるなど危険箇所を把握し安全なルートを確認しておきましょう。 |
| 具体的に自宅から避難所までのマップを描き、危険箇所や避難時に役立つ情報等を書き込むなどしておきましょう。 |
地震の時に、初期消火や救出救助活動を行うには日頃からの訓練が欠かせないので、家族全員で防災訓練に参加しましょう。
| チェック項目 |
| 町会の行事・集まりなどにも積極的に参加して、近隣の人と協力し合えるようにしておきましょう。 |
| 近所に身体の不自由な人、寝たきりの人、病人などがいるか確認し、具体的な協力方法を相談しておきましょう。 |
| 各地域の自治体などで、食糧品や医薬品などの物資を備蓄や確保をしています。配給場所などを確認しておきましょう。 また、地域の自主防災組織を確認しておきましょう。 |
地震が発生すると普段どおりの生活ができなくなる事も考えられます。数日間生活できるだけの『備蓄品』を備えておきましょう。
| チェック項目 |
| 目安として最低限3日間程度の水や食料品は備蓄しましょう。 |
| 家族構成、住居や地域の特性によって必要となるものは異なります。自分や家族にとって本当に必要なものを考えて準備しましょう。 |
| 家族、地域の状況や消費期限などと照らし合わせて定期的にチェックし、必要に応じて入れ替えましょう。 |
地震の被害によっては、避難を余儀なくされることもあります。避難する時に持ち出す『非常持出品』を準備しておきましょう。
非常持出品は、備蓄品の中から、避難生活に必要なものを選ぶのがよいでしょう。備蓄品にない場合は、必要に応じて準備しましょう。
玄関や寝室など持ち出しやすいところに置いておき、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。背負える袋などにいれておけば、持ち出したときに両手が使えて便利です。
| 非常持ち出し袋に入れて最初に持ち出すもの |
| 非常食品 | 飲料水:1人1日3リットルが目安。 非常食:保存性が高く火を通さないで食べられるモノ (乾パン・クラッカー・缶 詰・レトルト食品・インスタント食品など) |
|---|---|
| 医薬品 | 常備薬・三角巾・包帯・ガーゼ・脱脂綿・ばんそうこう・はさみ ピンセット・消毒薬・整腸剤・持病のある方はその病気のための薬 |
| 衣類など | 衣類・防寒具・毛布・下着類・靴下・軍手・雨具・カイロ |
| 懐中電灯など | 懐中電灯・予備の電池・ろうそく・マッチ |
| 携帯ラジオ | AM/FMが聴ける携帯ラジオ・予備の電池 |
| その他 | タオル・ティッシュ・ウエットティッシュ・ビニール袋や布・生理用品 筆記具・食器類・スプーンなど・携帯電話用の予備バッテリー・家族の写真 |
| サバイバル用品 | 笛・コンパス・ナイフ・ロープ・ライター |
| 貴重品 | 現金(公衆電話用に10円硬貨も)・身分証明書・預貯金通帳・印鑑・権利書・各種カード・保険証など |
阪神・淡路大震災では家屋の倒壊による死者が約8割を占めました。まずは耐震診断を受け、自分の家が安全かどうかを確かめましょう。
| チェック項目 |
| 昭和56年以前に建てられた建物は、古い耐震基準で建てられているため、耐震診断を受けましょう。 また、昭和56年以降に建てられた建物でもバランスの悪い建物や地盤が悪い敷地に建てられた建物、壁や基礎にひび割れがある建物なども耐震診断を受けましょう。 |
| 地方自治体によっては耐震診断を無料で受けられたり、費用の補助を受けられる場合があるので、住んでいる地方公共団体に問い合わせてみましょう。 |
地震発生後にも普段どおりの生活を送るためには住宅の耐震化が非常に重要です。必要に応じて耐震補強を行い、自分の家の安全を確保しましょう。
| チェック項目 |
| 耐震改修工事は、基礎の補強や壁の補強を始め、簡易的なシェルターを置く方法などさまざまです。 補強の決定は物件の所有者にありますので専門家によく相談をして決めることが大切です。 |
| 地方自治体によっては費用の補助を受けられる場合があるので、住んでいる地方自治体に問い合わせてみましょう。 |












